格安SIMと海外旅行

スマートフォンを使っていなかった時代の海外旅行は、「地球の歩き方」と現地で入手した観光マップを片手にいろいろなところへ行った。

 

イギリスは9回ほど行っているが、昔は電波なしガラケー(国際ローミングなし)に始まり、ノキアガラケーレンタル(通話とSMS)、ドコモのガラケーローミングで電話はできる)などを旅行に持って行った。当時は携帯電話でインターネットを使う文化がそこまで浸透していなかったので、問題はなかった。国際電話用のプリペイドカードがあったし、ネットカフェやユースホステルにあるPCでは、現地でバスや電車のチケット、次のユースホステルを探して予約するために重宝した。

 

iPhoneの登場により、旅のスタイルが劇的に変わった。最初はレンタルWi-FiiPhoneを使った気がしなくもないが、SIMロックを解除するアダプタ(SIM下駄)をSIMトレイにかまして、現地のプリペイドSIMを使って始めて3G回線を使ったのは2011年だった気がする。

 

その後は、ソフトバンクが1日海外パケット定額サービスを比較的低廉な価格で提供していたので、2013年は決まった日(日本時間の0時から)だけ24時間使うという方法を導入した。このときなぜ現地のSIMカードを入手しなかったのかというと、2週間で7カ国を回る無謀なプランだったことから、Wi-Fiをレンタルするにも高いし、プリペイドSIMをいちいち買うのも面倒という理由でソフトバンクの恩恵に預かったんだと思う。

 

まだLINEが流行る前、Viberは音質が素晴らしかったが接続が安定しなかった。Skypeは何度かお世話になったがどうも外だと安定して通信できなかった記憶がある。結局、国際電話を使ってお金がもったいないーという事態はままあった。今ならLINEもWhatsAppもMessengerもあるからコミュニケーションには問題を感じることはなさそうだ。あるとしたら、現地のSIMカードを刺すといざというときに日本で使っている電話への入電に気がつかないということくらい。でもそれも安く解消できる時代になった。

 

私は今、mineoのデータ+音声ドコモ回線プランを使っている。昼と夜はネットがかなりもたつくが安いので気にしないことにしている。低速モードなら容量減らないし、そのモードでもLINE通話はまったく問題なくできる。

 

格安SIMは国際ローミング機能がないので、国際電話はできてもインターネットはできない。現地の回線が必要なので、必然的にiPhoneのSIMトレイからは外し、現地のSIMカードに差し替えることになる。

 

そこで便利なのが、「050 free」アプリだった。ブラステルのサービスで、NTTコミュニケーションズ提供の「050PLUS」が月額有料で050番号(IP電話)を発行するのに対して、ブラステルは無料で050番号を割り当ててくれる。

 

mineoの場合、転送でんわサービスが無料なので、050 freeと組み合わせることで海外のどこにいてもネットさえつながっていれば日本で使っている080/090の着信を受けることが可能だ。もし海外にいて普段通りに080/090番号で着信を受けると、着信料なる高額な料金が発生する。しかし格安SIM会社提供の転送電話サービス→050番号への転送→アプリで080/090番号にかかってきた電話の転送通話を着信の場合は、080/090番号から050番号にかけた電話代だけで済むので、長電話でなければ安上がりになる。

 

また世界中のどこにいても、呼び出し音は日本のコール音(転送までの時間設定を0秒にしておく必要がある)だ。

 

LINEあるからええやんか、と思うだろうが、やり取りをする相手がみんなLINEを使っているわけではないし、仕事ならなおさらのことである。

 

iPhoneと現地SIMがあれば日本とほとんど変わらないネット環境になる時代。なんなら海外の方がプリペイドSIMとかは種類が豊富だし使いやすい。

 

ただスマホでなんでも完結しようとすると、このように乱文になるので、そういう生活を改めようと思っている今日この頃である。